転職のことが頭に浮かんだときは、冷静になって会社や仕事のバランスシートを作ってみましょう。バランスシートを作ることで、メリットとデメリットを把握できます。
なお、バランスシートは転職だけでなく、人生の選択が必要となったときなどにも使えるものです。
今後の様々な場面で、バランスシートを上手く活用してみましょう。
バランスシートの作り方。
一枚の紙を取り出し、真ん中に縦線を引きます。
左半分には、今感じているデメリットや悪いところを書いていきます。
上司の悪口でも仕事への不満でも待遇の悪さでも、どんなに小さなことでもいいので具体的に書いていきます。
次に右半分に今の仕事や職場のメリットや良いところを書いていきます。
これは少し冷静にならないと書けないかもしれません。客観的な目で、仕事と職場を見直してみます。
書き終わったら、左半分のデメリットと右半分のメリットの両者を見比べてみましょう。
バランスシートでわかったメリットとデメリットを見直す。
デメリットや悪いところよりメリットや良いところが多いなら、転職する必要があるか、もう一度冷静になって考えてみましょう。
どんなにメリットや良いところが多い会社でも、そのメリットや良いところを消してしまうくらいのデメリットや悪いところがある可能性もあるからです。
次にデメリットや悪いところばかりでメリットや良いところが少ない場合には、そのデメリットや悪いところについてよく考えてみましょう。
どこの会社でも起こりうることをデメリットや悪いところだと思っているのであれば、転職してもまた同じ問題に悩まされるでしょう。
その場合、転職をしても無駄ということになります。
転職ぐせがつくパターン
会社や仕事のバランスシートを作らずに、不平不満だけを持って会社を辞めて転職しようとしてもなかなかうまくはいきません。
不平不満だけで会社を辞めたことを採用担当者に見透かされてしまい、採用されないということが起こりえます。
たとえ採用してくれる会社があったとしても、その後会社に対する不満が出てくると、また転職を考えるようになります。
自分の不平不満の本当の理由がわかっていないために、不平不満を解決するのではなく、逃げだすことによって解決しようとしてしまうのです。
その結果、転職ぐせがつくのです。
転職を失敗する悪いパターン。
転職ぐせがついた人の特徴は、転職を繰り返すほど自分が求める条件が厳しくなることで、雇ってくれる会社も少なくなるということです。
そのため、気の進まない会社であっても自分を採用してくれるだけで、ありがたいと思って入社してしまいます。
仕事をしていくうちに、前職のときと同じ内容の不平不満が出てきて、また会社を辞める、ということを繰り返していきます。
気が付けば、いくつかの会社を転々とし、仕事に生きがいを見出すこともなく、技能や能力はもちろん、給料も上がらないまま年だけを重ねることになります。
これが転職を失敗してしまう悪いパターンです。
転職を成功する良いパターン。
これに対し、成功する転職もあります。
自分のやりたいことを見つけ、それができる会社に挑み、意欲を買われて入社、希望する職種で腕をふるうというパターンです。
たとえば、会社に入ってすぐに「自分に、この会社は向かない」と思ったとします。
でもすぐに辞めようとはせず、「とにかく1年間はがんばって、仕事が一巡するまでこの仕事を見極めてみよう」と会社、仕事、職場を客観的に見るのです。
それと同時に自分が本当は何をしたいのかをじっくり考え、変革の意欲を高めたのちに転職に踏み切ります。
あるいは、自分のスキルアップのために、より高度な技術を持つ会社へ移り、習得・貢献したのち、また別の技術の向上を求めて会社を変わるという人もいます。
こうした目的意識のはっきりとした転職は、企業でも採用しやすく、入ったのちも会社がバックアップしてくれるものです。
これが良いパターンの転職です。
良いパターンの転職ができるように、バランスシートを作ってみましょう。
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