企業の採用タイミングをつかんでおくことが、転職成功のコツ

転職活動を行う場合、現在の仕事の状況や退職時期の目標を考えながら、自分自身のタイミングが良いときに進めるのが基本です。

求人市場は季節によっても変わりますので、その動向を知っておくことも大切です。

業種や職種によっては、特定の時期に求人情報が多くなることもありますので、その時期を狙って活動する方が効果的です。

ただし、求人市場の動向は、社会情勢や法改正などによっても変わります。

社会情勢により、いつもと異なる時期に採用を検討する企業もありますし、法改正により、特定の業種や職種の求人情報が増加することもあります。

行きたいと思う業種や職種が決まっているなら、継続的に情報収集を行いましょう。

4月は新卒採用が中心になる時期。

3月~4月にかけて、企業は新卒採用や新入社員を中心に活動していきます。

人事部は、新入社員の受け入れや組織改編で忙しくなるため、選考が滞りがちです。

ただし、大手企業の場合、新卒採用担当者と中途採用担当者が別になっていることもありますので、新卒採用だけを行うわけでもなく、中途採用を継続的に行っている大手企業もあります。

また中小企業の場合、大手企業の中途採用活動が減っている時期だからこそ、この時期をチャンスととらえて中途採用活動を行っているところもあります。

5月から7月は求人募集が少し落ち着く時期。

4月前半には、前年度決算が終わるため、早ければ4月後半からは新たな事業計画が固まり、それに基づく採用を始めます。

年度の採用予定数を持っている企業では、採用予定数が埋まり次第、募集を打ち切ります。

応募が多い企業では、上半期で採用予定数が埋まり、翌年度まで求人情報が出てこないケースもありますので、早めの応募が大切です。

また、応募数が多い企業の場合、初期の段階での採用基準と後半の採用基準が変わってくることがあります。

初期には、幅広い年代での人材募集を行っていても、特定の年代が採用できた場合、後半では募集される年代が絞り込まれる可能性があります。

例えば、初期の採用でリーダークラスを多く採用できた場合、後半では若手の人材だけに絞ることもあるのです。

そのようなことからも、新年度が始まってすぐの求人の場合、なるべく早めに応募することが大切です。

8月は夏休みがあるため、企業の選考が滞りがちな時期。

企業でも8月は夏休みを取得する人が増えるため、選考自体が滞ることが多いです。

人事担当者が夏休みだと応募受付が滞りますし、役員が夏休みだと決裁できないため、内定が遅れることがあります。

夏休み時期は、選考に時間がかかるため、スケジュールを立てるときにも注意が必要です。

ただし、選考が進みづらいだけで、求人市場は動いています。

早い企業では、下半期の体制準備に向けて中途採用活動を始めています。

夏休みが明けるとすぐに、10月入社に向けての選考が始まりますので、自分自身が夏休みだからと気を抜かずに、準備は継続的に行うことが大切です。

9月から10月は下半期に向けた人材を採用する時期。

9月~10月は上半期の業績をふまえ、下半期の事業戦略を策定する時期です。

その事業戦略に基づいた人材の採用が始まります。

また、下半期スタートの10月は人事異動や組織改編が行われ、そのタイミングで、このポジションの人材が不足しているといったことがわかり、急遽採用を行うこともあります。

11月から12月は、翌年度に向けた採用を始める時期。

11月~12月は、翌年度の4月からの入社を前提とした求人情報が出てきます。

年末年始をはさむため、8月の夏休み時期を同様に、相手企業での選考が滞りがちです。

スケジュールを立てる際には注意が必要です。

12月初旬に応募すれば、年内に書類選考の結果がわかるかもしれません。

年末年始の休暇のとき、面接対策にじっくりと力を入れることができるメリットがあります。

1月から3月は中途採用市場が活性化する時期。

1月~3月は、中途採用市場が活発に動き始めます。

翌年度に向けた体制を作るための求人が多く出るためです。

特に未経験者も含めて大量に採用する場合、新卒の新入社員と一緒に研修を行えることから、入社日を4月1日に設定して、中途採用を行う企業も多くなります。

転職者にとっても、4月1日入社の同期が多いため、入社してからも仕事がやりやすくなるというメリットがあります。

また、年度の採用予定数を持っている企業の場合、採用予定数が不足していると、採用予定数を確保するために、選考を加速し、採用予定数の人数確保に向けた採用を行うことがあります。

そのようなときには、選考基準が緩くなることもあります。

3月は急な退職者も出るので、急に求人が出ることも。

3月、6月、9月、12月は、他の月に比べると退職者が多いです。

年度末にあたる3月や、上期末にあたる9月、四半期末の6月、12月は、年度末や期末になるため、区切りのタイミングで退職する人もいます。外資系では12月が年度末になっている企業もありますので、12月に退職する人も多いです。

またそのタイミングで、異動や転勤辞令なども出ますので、その内容に納得がいかず、退職する人もいます。

そのため、これらの月には、退職者を埋めるための欠員補充としての求人が多く出ます。

欠員補充としての求人は、退職者と同じくらいのレベルでの即戦力を求めることが多いため、応募条件も内容を絞り込まれたものになります。

応募条件は厳しいですが、通年採用が行われないような専門職の場合にありますので、情報収集を心がけましょう。

4月、12月は転職活動をする人が減るので狙いどき。

4月、12月は転職活動をする人が減ります。

年度初めの4月や年末の12月は会社の中が慌ただしくなっているため、転職活動をする人が減ります。

しかし、求人市場は動いていますので、転職活動をする人が減っている中で、活動することができます。

そのため、忙しい合間に転職活動を行う効果は高いです。

逆に、長期休暇後の時期には、転職活動をする人が増えてきます。

ゴールデンウィーク明け、お盆休み明け、年末年始後などは、休暇の間に転職について、じっくりと考え、情報収集をした人たちが転職活動を始めます。

もしこの時期に転職活動をするのであれば、他の人たちよりもちょっとでも先に行動し、例えば、応募を先に済ませておくことが、大切です。

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