退職を決めたら、どんなに嫌いな会社であっても、円満退職することを考え準備しましょう。
円満退職をしていないと、転職したときにも、あとで面倒なことになりがちです。
円満退職をするために、引継ぎや残務処理に全力を尽くし、同僚や上司に迷惑をかけないようにすることが大切です。
また退職願を提出するタイミングも間違えないようにしましょう。
とにかく円満退職を目指す。
どんな場合でも退職するときには、円満退職でなければなりません。
もし、けんか別れのような形で会社を辞めたときには、転職先の人事担当者が前の会社に問い合わせをしたときに、悪く言われてしまい、転職先に居づらくなる可能性があります。
また、同じ業界の場合、将来どこかで、前の会社の人と一緒に仕事をすることになるかもしれません。あなたの転職先が、前の会社と吸収合併する可能性もゼロではありません。
後々、前の会社の人との人脈が生きる可能性がありますので、円満退職を目指しましょう。
円満退職をするために。
まず一番最初に会社の規約をよく読み、退職の通告は規定通りに上司に報告します。それに基づき、時間を十分にとって退職の準備をしましょう。
あなたが退職すると、仕事を引き継ぐ社員、同僚、取引先にも迷惑をかけてしまいます。だからといって、早めに言えばいいという訳ではありません。
何も決まっていないのに、「会社を辞めます」とあちらこちらで言ってまわるのはダメです。退職の公表は会社の仕事であるため、自分勝手に言ってまわるのはルール違反です。
会社として公表されてから、会社を辞めることを伝えるようにしましょう。また引継ぎや残務処理なども、公表されてから始めるのが常識です。
退職を切り出すタイミングは?
転職をする際、会社に在籍している人に必ず起こる出来事が「退職」です。
退職願を提出し、受理されてから退職となりますが、退職願を提出するときには上司とトラブルが発生しやすいので注意が必要です。上司にはできるだけ早めに相談という形で報告をしておきましょう。
すでに転職先が決まっている場合には内定が出た直後に、会社を辞めて転職活動をする場合には、自分が辞めたいと思っている3か月前くらいには切り出しても良いです。
なお、社内規定をよく読んで、退職の報告タイミングの記載があれば、その規定に合わせて進めましょう。
「社内規定で退職は退職日の1か月前に告知」という記載があれば、それに合わせて遅くとも1か月前には上司に相談します。ただし、仕事の引継ぎなどがあり、1か月間で引継ぎが難しいと想定できるのであれば、もっと早めに相談することが大切です。
ただし、転職先が決まっている場合には、転職先の会社の希望もはっきりと伝えましょう。
今いる会社と次の会社の両方にできるだけ迷惑がからないようにする配慮も必要です。
上司への相談は、勤務時間外に「個人的な相談があるのですが」と切り出します。
仕事の状況などによっては、退職を引き留められることもありますが、熟慮したうえで結論を出したことを告げ、退職の意志が固いことをはっきりと伝えることが大切です。
退職の意志を伝える退職願をきっちり書く。
上司に退職の意思を伝えてあったとしても、「退職願」という文書の提出が必要です。
退職願が出ないと会社として発表ができません。あなたの意思を伝えるためにも退職願をきっちりと書いて提出しましょう。
退職願には決まった書式がありますので、書式通りに書きましょう。
- 表題は「退職願」。「退職届」「辞表」の表記はしない。
- 書き出しは「私事」や「私儀」とし、下段に書くことでへりくだる。
- 退職理由については、「一身上の都合」と書き、詳しく書くことはしない。
- 退職予定日を記載する。日にちは会社の規定に合わせる。
- 届け出の年月日を記載するが、書いた日ではなく、会社に提出する日の年月日を記載する。
- 自分が所属する部署名を正式部署名で記載する。社内の略称などでは書かない。
- 氏名は宛名より下に位置するように記載し、押印する。
- 提出先は直属の上司になったとしても、宛名は社長にする。敬称は「殿」とする。
会社都合の場合、退職願を書く必要はないので注意!
退職願は、自分の意思で会社を辞めるときに書くものなので、リストラなど会社都合で辞めるときには書きません。
しかし、企業によっては、退職願を出してほしいと言うことがあります。会社都合で社員を辞めさせると助成金が支払われなくなって困ることがあるからです。
もしあなたが退職願を出すと、自己都合退職とみなされるため、雇用保険の失業給付に影響が出る可能性があります。
失業給付金の給付は、会社都合の場合と自己都合の場合とで3か月の差がでます。
本来、適切な手続きを行えば、会社都合の場合には退職後1か月以内に給付開始になるはずが、自己都合の場合には4か月以上経ってからの給付開始になってしまうのです。
会社都合の退職にも関わらず、退職願を書いてほしいと言われても、あなたの損になるだけなので、安易に引き受けないように気をつけましょう。
◆ 最新記事