職務経歴書は履歴書と一緒に応募先企業に提出する書類ですが、「面接の機会を得る」ために作成します。
つまり、職務経歴書を作成する目的は、「面接に呼ばれる」ためです。
職務経歴書は、あなたの経験やスキルを理解してもらう強力なツールです。
その目的を意識して、面接に呼びたい、会ってみたい、と面接担当者に思われるような職務経歴書を作成しましょう。
職務経歴書を書くときのポイントは、量と見やすさ
職務経歴書を書くとき、意識しなければならないのは「適量」と「見やすさ」です。
つまり、読みやすい職務経歴書になっているかどうかです。
採用担当者には膨大な量の応募書類が届きます。その中で、1通の職務経歴書を読む時間は、だいたい1分~2分程度です。
枚数が多いものやレイアウトがぐちゃぐちゃで書いてある内容がわかりづらいものなどは、読んでもらえない可能性が高いです。
採用担当者が読みづらい職務経歴書を書いている人は、相手に読んでもらうことを前提に書いていない、相手のことを考えていないと判断されるため、その時点でNGなのです。
あなたが「やってきたこと」と「できること」は別
職務経歴書には、やってきたことを多く書いていると思いますが、やってきたこととできることは別です。
企業は、やってきたこととできることを分けて考えています。
あなたがやってきたことについては、自分のノウハウやスキルとして確立できているかどうか、つまり、単なる経験で終わらせず、「その経験によって、このようなノウハウやスキルを身につけることができた」ということを知りたいのです。
あなたのノウハウやスキルが自社でも活かせるかどうかを気にしている採用担当者は、面接のときに、こんな質問をすることを考えています。
- 目標達成は、本当にあなたのスキルで達成できたのか?
- メンバーのスキルが高かったためではないのか?
- 大企業にいれば、会社の看板のおかげで達成できたのではないのか?
- 会社の仕組みが優れているのではないのか?
- 担当している顧客が良かったのではないのか?
これらの質問に適切に答えることができれば、採用担当者は、あなたのやってきたことが、あなた自身のノウハウやスキルとして身についていることをイメージできます。
すると、採用担当者は、その企業であなたが活躍するイメージを持つことができます。
あなたが入社後に活躍できるかどうかを採用担当者がイメージできることが採用のポイントになるのです。
あなたと応募先企業の接点をアピールするのがコツ
採用担当者が、あなたの活躍をイメージするためのカギになるのが、あなたと応募先企業との接点のアピールです。
自信を持っているスキルをあなたがアピールしても、応募先企業で必要とされないスキルであれば、あなたが採用されることはないでしょう。
反対に、それほど深く経験していない業務でも、「その経験があるなら、この業務を任せられる」と応募先企業が判断すれば、採用になることもありえます。
つまり、それは、あなたと応募先企業との接点を見つけ、アピールできるかどうかなのです。
応募先企業とあなたの接点についてアピールする際は、採用担当者の注意をひくことができるように書いていきます。
職務経歴書の記述の中に埋もれないように、「職務経歴書の要約(職務要約)」、「貴社で活かせる経験やスキル」、「自己PR」などの項目を別に作ってアピールするのがお勧めです。
あなたと応募先企業との接点を見つけるには?
まず初めに、応募先企業との接点を見つけるためには、応募先企業についてしっかりと調べ、求められている経験やスキルはどのようなものなのかを理解することが大切です。
次に応募先企業とあなたのスキルの中で、接点となるものを探します。
応募先企業との接点を見つけられたら、その点については詳細に強調して書きましょう。
ただし、応募先企業とあなたのスキルとの接点を探すためには、事前に自己分析を行っておく必要があります。
接点を増やすためにも、自己分析を行う際には、自分の経験やスキルに関して、どんなことでもいいので、注意深く思い出し、範囲を広げて分析しておくことが重要です。
基本となる職務経歴書の準備は早めに。
ただし、応募先企業とあなたの接点を見つけると言っても、求人情報を見てから、応募先企業の研究をして、あなた自身の経験を思い出して・・・、と進めていたら、時間がかかってしまい、応募には間に合いません。
転職を決めたら、なるべく早い時期に、基本となる職務経歴書を作成しておきましょう。
応募する際、その応募先企業ごとに経験やスキルを置き換えて使用することで、早めの対応が可能になります。
職務経歴書を書くときの注意点
(ア) 枚数はA4サイズが基本。1枚~2枚にまとめる。
(イ) パソコンで作成し、文字の大きさは9ポイントを目安にする。
(ウ) 見出しや章立てを工夫して見やすいレイアウトにする。
(エ) ぎっしり書くのも、スカスカなのもNG。
(オ) 基本データや年月日などは間違えないように。
(カ) 氏名、年齢、押印は忘れない。
(キ) 1社ごとに対応した内容にする。求められている内容を書く。
(ク) 自分に合ったスタイルで書く。
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