「男女雇用機会均等法」により、人材募集や採用の際に、男女を差別することが禁じられています。
また「改正雇用対策法」では年齢制限を設けることを禁止しています。
企業は採用したい年代があるにも関わらず、法律にのっとって求人票を作成しなければなりません。
応募者は、企業が求人票に記載した内容から、企業の求める人物像を読み解き、無駄な応募を増やさないことが転職を成功させるコツです。
求人票で企業が求めていること
施行された2007年10月以降、雇用形態や求人方法を問わず、「年齢不問」とすることが義務となりました。
法律が定める例外自由に該当するとき以外、「××歳以下を募集」や「〇歳代募集」という表現も禁止です。
しかし「年齢不問」と書いてある求人票の8割くらいの企業は、40歳くらいまでの人材を求めています。
そもそも企業が年齢制限をしていたのは、取り扱い商品のターゲットとなる消費者に合った年齢の人に担当してもらいたいと考えていたからです。
しかし、それは年齢に対するイメージでしかなく、本来は、その人のスキルや適性で、採用するか不採用にするか判断されるべきです。
採用には時間もコストもかかりますので、企業は、やる気のある人や適性のある人に応募してほしいと思っています。
ですが、年齢によって採用を見送ることもありえます。
企業が求めている年代と異なる場合、応募者の活動は無駄になってしまいます。
求人票の内容を読み解く
応募者は、求人票に記載された内容から、企業の求める人物像を読み解き、無駄な応募をしないことも大切です。
求人票に記載されている内容で企業が期待している人物像を参考に見てみましょう。
・20代を求める記載
- 20代の人材が多く活躍しています。
- 社会人経験1年以上
・30代を求める記載
- 平均年齢30歳です。
- 30代の人材が多く活躍しています。
- 未経験者歓迎
・女性を求める記載
- 電話応対あり。
- 女性が多く活躍しています。
- 給与の表示額の幅が少ない。
- 求人広告の写真が全員女性。
求人票をカテゴリ別に分解してみる
客観的な視点で、自分と企業のマッチする点を絞り込むためには、分かりにくい求人票を分解して理解する必要があります。
企業の求人票は見慣れていないとわかりづらいものです。
企業分析をしていくときには、求人票をわかりやすくカテゴリ分けしていく方法があります。
分けていくときには、職務環境を理解するためのフレームと仕事を理解するためのフレームの2種類で分けていきます。
職務環境のフレームでは、どこで、何を、どのように、と分けていきます。
仕事のフレームでは、誰に、何を、どのように、と分けていきます。
それぞれのフレームで分けることで、WILL(=自分がやりたいこと)やCAN(=自分ができること)との比較検討がしやすくなります。
自分のキャリアを因子分解しマッチ度を確認する。
自己分析を行うときには自分のキャリアを分解してみましょう。
求人票の内容を分解できたら、自分のキャリアと比較します。
自分のキャリアと企業の求人とが、どのくらいマッチしているのかを客観的に見ることができます。
職務経歴書などの書類作成のときや、面接でのアピールポイントを絞り込むときに便利です。
求人票を分解したものと自分のキャリアを分解したものを比較したときにマッチ度が高ければ、今までのキャリアを活かすことができますので、強くアピールできます。
求人票の記載から外れていても採用される可能性はあります。
求人票に記載されている内容から外れているからといって、絶対に不採用になるという訳でもありません。
求人概要に書かれた説明と異なる人材が採用されることも多々あります。
もし、この企業で働きたい、という強い気持ちがあるのであれば、応募対象から外れていても、チャレンジしてみましょう。
例えば、若手を多数募集していても、そのとりまとめを行うリーダーが必要になるかもしれません。
その点を企業に気づいてもらえれば、リーダー経験をアピールすることで、採用される可能性があります。
その企業が現在どのような状況で、どのような点で困っているかを理解することで、アピールする点は変わってきますので、その企業については、とことん調べてみましょう。
その結果、採用につながることもあります。
あきらめずにチャレンジすることが大切です。
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